弟子はいりません。


こんばんは、塩谷舞(@ciotan)です。夏バテ中です。

ありがたいことに「milieuで働きたいです!」とか「塩谷さんに弟子入りさせてください!」といったご連絡を、日々たくさんいただくようになってしまいました。なんてこった。

愛のあるメールを受け取るのは嬉しい。こんな弱々しい人間を「就職先」として見ていただけることも、すごく嬉しい。そんなに嬉しい感謝祭な一方で、すべてのご相談に、現状は迎え入れられません、ごめんなさい、とお返事をしております。胸が痛い。

どうしてか? といいますと……


日々の雑務を手伝ってもらうためのFacebookグループ(NDA締結済み)を作っているので、そこで簡単なお仕事は円滑に依頼できていることと、

なによりも、私が誰かを弟子にして、教えたところで、それってとてつもなく、つまらないことだと思うんです。



私は前職ではWebディレクターとして、コーポレートサイトやランディングページ、パンフレットの制作進行や提案なんかをしてました。

一方、仕事の合間にここで書いたブログが幸運にもバズって、そっちのほうが本業になっちゃったタイプです。

だから、バズの師匠とか、ライティングの師匠とか、いないわけです。

(細かくいえば、前職で上司にライティングの基礎を教えてもらったとか、ファッション誌編集者の姉が学生時代にすこし教えてくれたとか……はあるのですが、あくまでも本業とは別でした)

どちらかといえば、あるときはARuFaくんのブログを熟読したり、あるときは糸井重里さんの文章を熟読したり、あるときは嘉島唯ちゃんのnoteに悶絶したりと、インターネット上にお手本にすべきひとは揃いまくってるわけです。無料で学べます。学習ツールとして最高すぎる、インターネット。ほぼ課金いらず。

糸井重里さんの文章は、あまりにも良すぎて、それを読みすぎると自然と模倣してしまうので……ある時はフォローさえはずして勝手に距離をおいていたはずなのですが、先日公開したこの記事には「なんだろうこのイトイ感」というブコメがついてました。はっはー。真似したのバレた。


と、すこし脱線しましたが。
もちろん、編集プロダクションや、ちゃんとした編集者さんのもとで働くと、学ぶことは大いにあると思います。一方、私はとある雑誌でライター仕事をさせてもらったときに、あまりにも「ライターとしての常識(紙媒体編)」がなさすぎて、編集者さんを唖然とさせてしまいました。(その後、その編集者さんからは、Webまわりの相談のみ受けるようになりました。。。)

紙媒体にはルールはあり、インターネットにもルールはあるのですが、後者のノウハウはもう、インターネットを見るしかない。やるしかない。そこに吹く風を感じるしかない。ツイ廃コース待った無しです。

逆に、私がもし師匠になってしまうと、「インターネットの風向き」よりも「塩谷」を信じてしまうかもしれない。信じる人が固定化するというのは、ある意味、視野を狭くしてしまいかねない。

 

とはいえ私も大学時代から、田端信太郎さんの著書も、後藤繁雄さんの著書も、嶋浩一郎さんの著書も愛読していたし、毎週通ってるコルクの佐渡島さんから零れ落ちるものはしたたかに保存しているし、そもそもCINRA社長の杉浦太一さんのブログを熟読していたからCINRAに入社したし、そういう意味で、師匠はたくさんいます。

けど、文章については表にたくさん出ているので、そこを盗めばいい。(もっと奥深いノウハウは私も塾などで直接学ばせていただいたけれども、それもいっときの学びで。。。)

そういう話をした上で、この人はすごいなーー!!!と思うのが、この星さん。ぜひこのnoteを読んでみてください。

・決意表明してから1ヶ月の変化

この方、前からLINE@で私にむかって「しおたんさん!ブログよんでください!じゃんっ! …では、サヨナラッ!」的なことを突然送ってきてくれていて、なんとまぁ自己顕示欲の強いお方だ……と思ってひらいたそのブログがよかったんですよ。

「私はこれをやりたい!」とネットで決意表明をするのは、無料です。しかも(会社がそれを禁止していなければ)誰にも迷惑がかからない。

その上で、うまくいくか、ポシャるかは、当人の「能力」にかかっていると思うのですが、少なくともアクションは誰でも起こせるわけです。

彼女のような素敵な引力がある人には、どんどん仕事がまわってくる。編集のことをなにも知らなくても、そこに編集者がいればサポートしてあげられるし。

だからもし「弟子入りしたいです!」と思ったら、それを相手に言う前にまず、あなたの手の中にあるインターネットで、自由に主張してみてください。そのブログの拡散が必要であれば、リプライでもLINE@でも教えてください。面白かったらめちゃんこ拡散します。以下のように、好きなブログは勝手にいつも紹介してます。(勝手に紹介してるだけ)

……そうして戦績ができたら、「あれ?私、なんで塩谷って人と働きたいと思ってたんだ??? 全然1人でやっていけるじゃん???」と思うはずです。

それでももし、まだmilieuや私のことを気にかけてくださるのであれば、「私はこんな人間です。そんな私があなたと一緒に働くときっと、お互いにとって良いですよ! 欠けてるものを補えると思うので」みたいな類の素敵な言葉をかけていただければ。

そしたら、私はきっと涙を流して「そういう相棒、心の底から待ってたんです!」と大喜びするんだと思います。