どうもこんにちは、塩谷です。しおたん(@ciotan)と呼ばれております。
私はインターネットなどでライターやPRなどをしているんですよね。書いたり、広めたりすることがお仕事なのですが、1つ大きな信条がありまして……
ちょうど1年ほど前に取材した真鍋大度さんのこの記事ですが、ざっくりいうと「編集者やライターがよく調べずに、何でもかんでも最新の技術!世界一!とか適当なことを書いて誤解を生んじゃいけないよ」って内容です。これ、自分で記事にしながらも、やっべーーーと思ったんです。
すごく当たり前のことなのですが。実際、なかなか難しいんですよね。
私は生まれつきやたら物事を大げさにいうタイプの人間なので、なにかと誇張表現してしまうわけです。
でも、それって記事として世に出ると信頼問題がやばい。嘘つきなライターを誰が信じるかというと、誰も信じないですよね。すると仕事がなくなります。
なのでずっと気をつけて気をつけて、誇張する癖を封印し、事実をねじ曲げないように気をつけてきたのですが………
やっちまったんですわ。
◆まずはこちらのFacebook投稿をご覧ください
これはね………画像が非常によく出来てますが、インターネットの広告キャンペーンでよくある、×××ジェネレーター、みたいなやつなんですよね。。。クロレッツのキャンペーンですわ。。
ここから作れるんですよ。誰でも。誰でも、ほんの20秒ほどパソコンやスマホを操作すれば、世界の小室哲哉先生に「直感で、この人しかいないと思った」と言っていただけるんですよ。
それを試してみただけだったのに、エラいことになったんです……
まずはFacebookのコメント欄。
(こんな感じで、まだまだ続く)
私の知人は広告やPRのお仕事をしている人が多いのですが・・・みんな思いっきり信じてしまっていますね…………
(↓続き)
しばらくすると、フィクション記事だと見抜いている人もちらほら出てくるのですが………
「す、すごすぎる!千里出身での有名作詞家第1号ではないでしょうか?」
というコメントもありますね。地元のおじさまです。確かに私の地元は大阪の千里です。しかしこれはフィクションなのです………。申し訳ない。。。。。
(↓まだまだ続く)
コメント数が伸びて伸びて、10年くらい会ってないであろう中学時代の同級生からもお祝いメールが来たりして、「ちゃうちゃう、これ、フィクションやから〜!」とも言えない空気になってきて怯えています。
そしてツイッターを見てみるとですね………
これは…………
私は10年前くらいに地元の塾で講師のバイトをしていたのですが、当時の生徒のアカウントを発見。まさかTKきっかけで再会するとは。当時中1だったあなたも、もう新社会人ですか、そうですか。。。立派になられて。。。
声援を送られているのです。実際は頑張る場所なんてないのに………申し訳ない。。。
これはしおたんすげえ!
RT 「直感で、この人しかいないと思った」世界の小室哲哉氏が、無名の新人、しおたんをプロデュース。 https://t.co/KSUWjAAmgV— 草彅洋平_生きててよかった (@TP_kusanagi) 2016年3月28日
これは東京ピストルの社長、草彅さんですね……。広告業の社長さんよ、ナチュラルに騙されないで・・・。
◆そして現実世界でも
こんな感じで、3月末〜4月初旬にかけては行くところ行くところで「小室さんとのやつ、まじすげぇっす!」「しおたん、おめでとう!」という、祝福の嵐。世界のTK、小室哲哉さんの与える力をこれほど思い知った出来事はありません。
都度「あれは、クロレッツの広告で、誰でも出来るジェネレーターで、歌詞は書かないんです……」と答えていたのですが、そのたびに「えっ……信じてたのに……」「本当にびっくりして、同僚と騒いじゃったのに……」とか言われて、なんかものすごく申し訳ない気持ちに。がっかりさせてごめんなさい。。。悪気はなかったんです。
◆なぜみんなこんなに信じてしまった
このクロレッツのキャンペーン、大勢の方がやっている中で、私のFacebookウォールだけ取り返しのつかないレベルに盛り上がってしまったんですよね。
なぜ私がみんなを信じさせてしまったのか、その要素を考えてみました。
(他に誰かがやっていると、ネタ企画だと気づく)
・私の写真がオフィシャル感に溢れていて、TK様と並んでも違和感がなかった
・曲がりなりにもライターなので、作詞家デビューというキャリアに違和感が少なかった
・現状、私には無名の新人がデビューという文脈が通じるだけの知名度しかなかった。※たとえば、はあちゅう先輩が同じことをやったとしても、地上波に出てる人は「無名の新人」ではないので、すぐにフィクションだとわかります。
まぁそんな感じで、軽い気持ちでやってみたジェネレーターが、とんでもない評判になってしまったらしいです。地元に帰ったら騒がれるレベル。しかし。。。
みんなに真実を伝えなければいけない……このままではあかんのや…………
と、割と仕事人として、人としての危機感を感じてきました。あとからFacebookでもTwitterでも訂正しまくりましたが、そんなもの普段じっくり見しませんからね。本当に信じてる人はまだまだいます。その人の頭の中では、世界のTKと、千里出身の無名の新人しおたんコラボが実現しているわけです。
そこで、もう実力行使ですよ。これを事実に変えてしまおうと思うわけです。
ネットの波に乗ったということは、追い風が吹いているということに他なりません。
◆このサイトを制作した広告会社はどこか?
まずですね、こういう、デジタルで、ギミックの効いた、ネタ企画をやるWeb制作会社はどこか?だいたい想像がつきますね。インターネット広告に詳しい人ならわかるでしょう、あそこです。鎌倉のところです。
で、やはりドンピシャだったのでそこから声をかけてたどり着いた代理店の方に、「突然ですが、バズってしまったので、こちらをクロレッツ様と、できれば小室哲哉様にわたしていただけますでしょうか」とご提案書を託しました。
最初からフォロワー数などを提示していて、いやらしくもあざとい感じですが、Webのキャンペーンではまずは数字。数字の訴求が大事なのです。
全編は以下よりご覧ください。実にシンプルな提案書です。
こんな提案書を作っていますが実際のところは忙殺されており、足を運んでご提案させていただく余裕はなかったのですが、この資料は無事クロレッツ様のもとへと到着し、しばらく水面下での動きがありまして……
数日後、代理店の方から、音楽活動の経歴を聞かれたりしまして……(ピアノは弾けますが、それだけです)
そして…………
まさかの…………
企画が通りました。小室哲哉さんとコラボです。今度は本当に。
代理店の方から、以下のようなメールが届きました。(一部修正あり)
「クライアントと検討させていただいた結果、しおたん様のページは他のユーザー様をおさえて異常に高いPVを叩き出していたことから、しおたん様の歌詞を、実際に鈴木亜美さんに歌っていただきたいと考えております。つきましては、X月X日までに歌詞をご提出いただくことは可能でしょうか?鈴木亜美様にもご確認いただいた上で、X月X日のレコーディングに進めさせていただきたいと思います」
やばい。鈴木亜美さんとBE TOGETHERです。
でももっとやばいです。このメールを見るかぎり、制作期間が実質1日しかないんですわ。
人生初めての作詞。小室哲哉さん作曲で、鈴木亜美さん歌唱、塩谷が歌詞。その制作期間が、1日!
そこでたまたま会った東京ピストルの社長、草彅さんに相談してみました。
塩谷:こないだの小室哲哉さんコラボするってクロレッツのキャンペーンサイトあったじゃないですか…
草彅さん:あぁ、騙されたよチクショウ。俺はしおたんを許さない。俺は本当に、本当にTKが好きなんだよ。しおたんここまで来たか、ってもう嬉しくなっちゃってさ。なのに……
塩谷:いやそれが実は、提案したら通っちゃって、本当に歌詞を書くことになりました。
草彅さん:え!!!!!!!!!まじで!!!!!!!!!やばいじゃんそれ!!!!本当にすごいね。しおたん、すごいよ!!
塩谷:ご助言いただけますでしょうか。
草彅さん:いや俺ならその仕事、受けられない……。
塩谷:えっ?
草彅さん:だって相手がTKでしょ……プレッシャーが大きすぎる。しおたん、よく引き受けたね。だって、TKだよ。(ここから草彅さんが小室哲哉氏をいかに愛しているかというお話が永遠に続きました)
ーー私はやばい状況を自ら作ってしまったんですかね。そりゃそうですよね。世界の小室哲哉さんに、無名なブロガーもどきが挑むんですもんね・・・言われてみれば気が重い。ちょっとバズりすぎて気が動転していたんでしょう。
◆めちゃくちゃ悩みました
物書きとしても大先輩である草彅さんの「俺はそんなプレッシャーの大きすぎる仕事受けられない」という発言を聞いて、もう、全然筆が進まんのですわ。難産極まりないんだわ。全然ダメ。文字数制限少なすぎる。140文字制限ならいくらでもつぶやけるんですけどね。
夜通し小室ファミリーの楽曲を聞きまくり、いい感じのトランス状態になったり不安定になったりしながら、何回も何回も書いては消して書いては消しての繰り返し。
明日中にとある歌詞を書き上げなければならないのです
— 塩谷舞(しおたん) (@ciotan) 2016年4月4日
「歌詞 書けない」でggってる
— 塩谷舞(しおたん) (@ciotan) 2016年4月5日
ツイッターならどこまでも書けるのに歌詞書くって難しいんやな・・・・
— 塩谷舞(しおたん) (@ciotan) 2016年4月5日
朝6時頃になんとか完成した歌詞。しかし文字数が多くてすごく歌いにくそうなので、ひとまず自分で歌ってiPhoneに録音し、広告代理店の方に送信しました。恥ずかしいとかいう感情はもはや欠落していた……。
そして。
◆鈴木亜美さんとのレコーディング
来ました。都内の某スタジオ。本当に来てしまいました。
残念ながらこの日は世界のTKさんはいらっしゃらなかったのですが、ここは数々のジャパニーズポップを生み出してきた聖地のようなスタジオでございます。
そしてガラスの向こうには………
!!!アミーゴ!!!
間違いなく鈴木亜美さんです。歌っておられます。クロレッツの歌を。
この日は、実際にユーザーから投稿された10万種類の歌詞の中から選抜され5作が、鈴木亜美さんボイスによってレコーディングされていました。
そこで…………
しっかりありますね。
「作曲/小室哲哉 歌詞/しおたん」という紙が。
まじです。
まぁ自分が書いた歌詞ですから、どのように歌われるかは、気になりますよね。
リズムがややこしいので、伝えています。(まじです)
なぜか歌詞の意味を、ご本人に直々説明してます。(まじです)
そして歌うアミーゴ様
そんなこんなで出来た曲が・・・・・・・・
こちらです!
鈴木亜美さん(歌)・小室哲哉さん(作曲)・塩谷舞(作詞)による応援ソング byクロレッツ
midnight office
今夜は 朝まで そう
クロレッツ
ほら
Wake up your head
噛めば スッキリ Yeah
クロレッツ
企画書FIX
プレゼンsuccess
先方agree
キックオフ
クロレ〜ッツ
いかがでしょうか? 徹夜しながら書いた曲なので、徹夜しながら頑張る広告会社の方や、Web制作会社の方々を応援する歌になりました。ぜひ、山場を迎えた夜の応援歌として愛してあげてください!!!!!
◆鈴木亜美さんに感想を聞いてみた
収録が終わり、鈴木亜美さんに歌ってみた感想を聞いてみることに。
塩谷:すみません、無名の素人がまぎれこんで・・・歌いにくくなかったですか・・・?
鈴木亜美さん:いえいえ。すごく歌いやすかったですよ。すごく小室さんらしかったですし。この歌詞もしかして、小室さんの90年代J-POPをかなり、意識されましたか?
塩谷:しました!わかりましたか?
鈴木亜美さん:はい、すごく(笑)。英語が並んでるところとか、後半のラップっぽいところとか。
塩谷:嬉しいです……わたし、歌詞書いたのは初めてなのですが……
鈴木亜美さん:いやぁ、上手ですよ。みんなも盛り上がりやすいし、働く方々への応援歌! という感じで良いですよね。この調子で、ラップとかを書いてもいいんじゃないでしょうか。ぜひ、毎日仕事を頑張ろう! と思うようなものを書いて欲しいです。
塩谷:本当ですか。頑張ります!!!!
アミーゴ様に盛り上げていただき、めちゃくちゃ喜ぶわたし。
◆これで私の疑いは晴れた
どうでしょうか? 事実、鈴木亜美さん(歌)・小室哲哉さん(作曲)・塩谷舞(作詞)による応援ソング(byクロレッツ)が完成した訳です。
ノンフィクション、そう、真実です。
いや、小室哲哉さんが「直感で、この人しかいないと思った」とは言ってないし、小室さんにお会いしてもいない。ですが、事実、曲は完成したので、まずは非常にスッキリしたなぁという所存です。
はい。ではここでジングル入りますよ。
お口スッキリ。クロレッ〜〜ツ!!!!
〜〜このブログは、クロレッツの提供でお届けしました。ありがとうございました!〜〜
※最初にジェネレーターを試したタイミングでは、PRとして拡散したのではなく、本当にいちユーザーとして投稿しただけでした。
※この記事は結果としてネイティブ・アドですが、書いてあることは事実です。
※小室哲哉さんとのコラボは、誰でもここから実現することが可能です。
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by 塩谷舞(@ciotan)